遊びの拡大再生産

友達がようつべで発見したコレ

Capsule-Daftpunk-Beastieboys 'Starrysky YEAH! Remix'」
(製作者はnovoskiさん、多作なのもコメントの受け答えも素晴らしい!)
が、今、周囲で話題ですが、こういう素敵なマッシュや遊びが出てくるととても嬉しいですよね。
素敵でなくとも玉石混合、誰でも入れる環境・底辺の広さがクオリティの高い作品を生み出す礎となり、職人(または職人魂を秘めてる人)の「負けるか」「そうくるか」「ワロス、俺も」等々の意気込みがさらなるレベルアップを高め、現状を作ってると思います。
そこで生まれてきた作品は、そりゃ著作権に引っかかるものもありますが、もはやその域を超え「再構築」された「一個の作品」レベルになっているものも、もはや星の数ほどあるでしょう。
そういう新しい流れである遊びの誕生を「著作権」の名の下にしょっぴこう、管理しようという動きもまた大きくなっています。バックにはもち「金」の流れがあるからです。しかも目の前の。
もしかしたら新しいムーヴメントを生み出すかもしれないこの「遊び」をステレオタイプな大人観で押さえ込もうとしているのです。

ボクもまぁその中の末席にいたこともありまして。
そこで送られてくるのは「音源欲しい」等もありますが、次のような一例に類するものも数多くあります。

『「アマチュアリズム・レボリューション21」に石川梨華が「ほい」と言うのは(恋愛レボリューション21では4分あたり)入れられますか?
あと、ライムスターの声はもうチョット大きくできますか?
勝手なこと言って本当にすいませんができれば改良お願いします!!!』

onn@man氏が本来Aメロしか無かったマッシュをスクラッチやピッチで調整し、宇多丸師匠やDさんのヴァースを最も生かせるようにマッシュアップして氏が「完璧」と思う状態でボクに渡してくれたわけです。元はアイドルポップですけどライムスが加わることによりストイックな「再構築されたJ−POP」として仕上げてくれたのです。
その完成度と曲のイメージに応えるため、こちらもああいう画の仕上がりになっています。なるべくクールになるように。そして両方好きだからこそ、娘。ヲタにもライムスファンにも満足してもらえるように、全メンバーの見せ場やアップを入れ込みました。漏れてる人がいないかどうかもチェックしてしっかりと。矢口と後藤の出番が多いのはPVの構成上しょうがないところでもあります。

本来はこんな制作裏話なんかしたくもない。偉ぶりたくもない。
ただただ観た人聴いた人に楽しんでもらえればいいと思っています。

でもこういうことを書かなきゃいけないのは、「アマチュアで遊びであっても出すからには本気でこれが最高点だ」というのを出してくるということです。そりゃぁ何万人の目に晒されるかもしれないですからハンパはできません。目的はディスられることじゃなくて「楽しんでもらう」「こういう遊びがあることを知ってもらう」「それぞれの良さを再認識してもらう」「尊敬する宇多丸師匠の長年の夢を叶えてあげる(笑)」ですから。

もし「自分がこうしたい」と思ったら、どういう技術でどういうやり方でどうすればいいか調べましょうよ。ネットにゃフリーで高性能のソフトも使い方も技術解説もたっぷり転がってますよ(特にアメリカの特撮野郎のメイキングなんか凄いです)。それに(以下自主規制)。上の例にあげた彼なんて音部分ですから簡単なものです。「ホイ」入れるなんて無料で1時間も無くできます。そして調べて新たな世界(知識)を手に入れることによって「タダの消費者」から「リスナー」へと昇格するんじゃないかと思います。
できたなら聴いてみて、もし「こっちのほうがマスト」と思えば自分で聴くのもいいし映像はめこんで(はめこまなくても)発表してみればいいじゃないですか。
そうやって「遊び」は広がっていくと思います。広がった「遊び」は次の「遊び」を呼び、また我々を震撼させる作品が出てくる確率をどんどん高めます。

ネットとデジタルの進化は身の回りにしかなかった(場所やモノの)「遊び」のフィールドを世界に広げました。
今でこそ大企業も元は自室やガレージから始まったものがほとんど。

我々は実は恵まれすぎているのです。そしてその恩恵は益々広がっているのです。
あとは消費者から踏み出す「遊びたい」「もっと見たい」「やってやろうじゃないの」等々という「一歩」だけ。
もっと遊ぼうじゃないの。そしてその遊び場を奪われないようにしようじゃないの。楽しく、面白くなりたいじゃないの。
みんなの歩む一歩はもっともっと遊ばせてくれる大きな一歩だと思う。

これこそ「21世紀の素人の革命」なんじゃないの?(笑)